「ゲリラ雷雨」で事業が止まる⁉︎ 増加する雷被害から重要設備を守る「雷サージ対策」とは

近年、地球温暖化の影響でゲリラ雷雨や大型台風が頻発し、落雷による被害が深刻化しています。突然の落雷は、工場の生産ラインやオフィスのサーバー、店舗のPOSシステムといった事業に不可欠な電子機器に深刻なダメージを与え、事業継続を脅かす大きなリスクとなっています。
日本における雷発生回数は年100万回
地球温暖化の影響によるゲリラ雷雨の増加に伴い、雷被害も増加しています。
「うちは避雷針があるから大丈夫」
「火災保険で対応できる」
そう考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は従来の対策だけでは不十分なケースが増えています。本記事では、なぜ今新たな雷対策が重要なのか、そして事業資産を守るための正しい「雷サージ対策」について解説します。
なぜ今、雷対策の見直しが重要なのか?
1. 電子機器の「高性能化」が弱点に
省エネ化やDX化に伴い、私たちの身の回りにある電子機器は、より低電圧で動作する高性能な半導体(ICチップ)を数多く搭載するようになりました。これらのチップは非常に繊細で、わずかな異常電圧にも弱く、雷のような大きなエネルギーの前ではひとたまりもありません。機器が高性能になった分、雷に対する耐性が低くなっているのです。
2. 被害の原因は「直撃雷」だけではない
雷サージとは、雷が落ちる時に瞬間的に高い電圧が発生し、その影響で異常な過大電流が流れることを言います。
この雷サージは、主に以下の4つの経路から建物内に侵入し、電子機器を破壊します。
1. 電源線から
最も多い侵入経路。電柱や送電線への落雷で発生したサージが、コンセントを通じてあらゆる機器に到達します。
2. 避雷針から
雷を受け止めた後、その電気を地面に逃がす過程で、建物の鉄骨やアース線を伝ってサージが逆流することがあります。
3. アース線から
地面に逃がされた雷サージが、別の機器のアース線を伝って屋内に侵入します。
4. 通信回線・アンテナから
電話線やアンテナ、防犯カメラのケーブルなども侵入経路となります。
雷被害と聞くと、建物に直接雷が落ちる「直撃雷」をイメージしがちですが、実は被害のほとんどは、周辺に落ちた雷によって発生する「誘導雷」が原因です。誘導雷とは、落雷時に発生する強力な電磁波によって、近くの電線や通信線、地面に異常な高電圧・過電流(サージ)が瞬間的に発生する現象を指します。
誘導雷サージをはじめ雷サージは、コンセントに繋がっているだけで、電源がオフの状態でも機器を破壊する可能性があるため、非常に厄介です。
被害を防ぐための正しい「雷サージ対策」3つのポイント
残念ながら、多くの事業所で導入されている雷対策は、これらの侵入経路を完全に防ぎきれていないのが実情です。電気の専門家でも雷サージ対策の知見が十分でない場合も多く、対策が不十分、あるいは間違っているケースも少なくありません。
被害を100%防ぐためには、以下の3つのポイントを抑えた対策が不可欠です。
JIS規格を上回る高性能SPDの採用
雷サージから機器を守る装置を「SPD(サージ防護デバイス)」と呼びます。JIS規格では20kA以上の性能が求められますが、近年の雷の大型化に対応するためには、より高性能なSPDを選ぶことが重要です。
侵入経路に応じた「適材適所」の設置
雷サージは「直撃雷」「誘導雷」など種類によって波形が異なり、それぞれに対応したSPDを適切な場所(分電盤、機器直近のコンセントなど)に設置しなければ効果を発揮しません。
火災を防ぐ安全装置(ヒューズ)の設置
SPDはサージを受けると劣化し、最悪の場合、ショートして火災を引き起こす危険性があります。これを防ぐため、SPDの前段に専用のヒューズを設置することが規格で推奨されていますが、見落とされがちです。
重要設備を雷から守る高機能防雷ユニット「サージブロッカー」
フジテックスがご提案する高機能防雷ユニット「サージブロッカー」は、上記の3つのポイントをすべて満たした雷サージ対策の切り札です。
製品特徴と主な導入事例
・JIS規格の倍にあたる、40kAの高性能なSPDを採用し、強力な雷サージをブロック。・現地調査に基づき、分電盤用、コンセント用、通信回線用など、最適な対策製品を適材適所に設置。
・火災を防ぐヒューズを標準で内蔵し、最高の安全性を確保。
施工事例
学校・教育機関:サーバー、電話回線対策など工場・運送会社:キュービクル、トラックスケール、分電盤対策など
畜産・酪農業 :自動搾乳機、自動給餌機対策など
介護福祉士施設:サーバー、電源対策など
郵便局 :PC電源対策など
学校・教育機関:サーバー、電話回線対策など
様々な業種、業界に施工事例がございます。
通信設備や生産ラインの電源保護、電源装置が生命維持に直結する医療機関や介護福祉士施設など事業継続が優先される多くの施設で施工実績がございます。
まとめ
雷による被害は、もはや「運が悪かった」で済まされる問題ではなく、事業継続計画(BCP)の一環として対策すべき経営リスクです。一度の落雷で失われる設備の被害額や、復旧までの機会損失を考えれば、事前の対策がいかに重要かお分かりいただけるかと思います。
お使いの設備の雷対策に、ご不安はありませんか?弊社では、お客様の設備状況を詳細に調査した上で、最適な保護対策をご提案いたします。
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
また、下記フォームから「サージブロッカー」の詳細資料をご覧いただけます。