『廃プラ対策セミナー』開催レポート。多くのご来場誠に有難うございました。

住友不動産新宿ガーデンタワーにて10月18日、『これからの企業に求められる「廃プラ対策」と利活用』についてのセミナーを行いました。

今回のセミナーでは、みずほ情報総研株式会社より環境エネルギー第2部の森様、株式会社エフピコより環境対策室の冨樫様、弊社マシナリーカンパニーの角田にご登壇いただきました。

『規制動向からみる企業のプラ対策の考え方』

世界第3位のプラスチック輸出大国である日本。

昨今のプラスチックに関する課題は、海洋プラスチック問題、資源循環問題、気候変動問題と大きく3つに分けられます。

他国と比べても圧倒的に廃プラスチックの輸出量が多い日本ですが、2017年より主要輸出先である中国が廃プラスチックの輸入を規制したため、新たな輸出先を探すことを強いられました。

しかし、新たな輸出先であるタイやマレーシアにおいても、廃棄プラスチックの輸入基準を厳格化しているため、中国と同等の輸出先を探すだけではなく廃棄物に対する対応自体を改める必要があります。

欧州を含め、各国リサイクル割合の拡大に尽力しています。日本でも、高騰する処理費用や、行き場を失いつつある廃棄物など、今後の資源順への対応の見直しというのが課題となります。

▲ みずほ情報総研株式会社 環境エネルギー第2部 森 様

『エフピコモデルの環境型リサイクル』

大量生産・大量消費・大量廃棄型社会である日本において、やはり多くの製品は使い捨てを前提とされ設計されています。我々が日頃手にするコンビニ弁当のトレーや、お惣菜をいれるプラスチック容器も然りです。

エフピコが取り組むリサイクル技術は、環境のために行うというのも大前提ですが、リサイクルを行うことにより企業が生き残る手立てとなります。リサイクルにより削減できたコスト(原材料費など)をお客様に還元することも、リサイクルの大きなメリットだといえます。

そんな中で、株式会社エフピコは世界初のエコマーク認定を取得したエコトレーを開発するなど、時代のニーズに合わせて製品開発を行ってまいりました。今回のセミナーでは、目指すべき持続可能な社会の姿や、それを実現するためのエフピコの3Rに関する考え方についてお話いただきました。

「エフピコ式リサイクル」であるトレーtoトレー制度では、消費者、小売店、包材問屋、そしてエフピコが4社一体になり協力して発泡スチロールトレーの自主的回収ルートを確立させています。消費者が使用済み発泡スチロールトレーを近くのスーパーマーケットなどに持ち込み、包材問屋が引き取り、エフピコが自社にて新たなトレーへと再生させます。

3RにおけるReduce(削減), Recycle(リサイクル), Reuse(再利用)ですが、レジ袋などをRefuse(断る)することにより、使用頻度を減らし年間での廃棄物などの発生の抑制につながります。

また、大事なのは使い終わった製品を”使い捨て”にするのではなく、”資源”として再生させることであり、そのためにも「適正にリサイクルをすること」が重要になってきます。

▲ 株式会社エフピコ 環境対策室 冨樫 様

『事業者責任における適正な廃棄物処理とは』

SDGsの各目標に対する企業様の貢献度や、課題設定はさまざまですが、国内のSDGsに関する最新傾向では自社内での廃棄物処理の開始があげられます。

地方に国内拠点を持つ繊維メーカー様の事例でいうと、以前までは衣類の製造から発生する生産ロス品や、古着回収から発生する衣類の処分はすべて産廃業者に委託しておりました。

これでは年間の処理費用も高額になってしまうため、自社での有効活用につなげるため自社内のリサイクルループの確立を検討されていました。

弊社よりRPF製造装置をご提案させていただいたところ、採用していただき、今では繊維メーカー様にて処分される予定であった衣類はすべて破砕され、成形工程を経て固形燃料化されています。

こういった自社処理は、各工場のリサイクル率向上によりSDGsやESG、CSR活動に貢献するだけではなく、今後上がり続けるであろう処理費用に対するコスト対策や、ステークホルダーからの要請、原料コスト増の影響への対策にも効果的です。

▲ 株式会社フジテックス マシナリーカンパニー 角田

この度は多くのご来場、誠にありがとうございました。 定員を上回るお申込みをいただいたため、抽選参加となってしまったこと心よりお詫び申し上げます。

次回も皆さまのご来場をお待ちしております。

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