介護施設のスタッフの皆様は、日々入居者様の尊厳と安全を第一に考え、業務に励んでいらっしゃることと存じます。しかし、理想のケアを追求する中で、現場は常にいくつかの「壁」に直面しているのではないでしょうか。

「入居者様のプライバシーは絶対に守りたい」 「でも、万が一の際には一刻も早く駆けつけたい」 「スタッフの負担を少しでも減らし、本来のケアに集中させてあげたい」

私たちフジテックスは、展示会やお客様との対話を通じて、多くの施設が「プライバシー」「人的リソース」「テクノロジー」という3つの大きな壁に直面していることを痛感しています。

本日は、これらの課題を正面から受け止め、AI見守りセンサー「Silver Shield」がどのようにしてその壁を乗り越えるお手伝いができるのか、具体的にお話しします。

【第1の壁】 プライバシー。「監視」ではなく「見守り」を実現する技術

《現場の課題》 多くの施設でまず直面するのが、このプライバシーという最も高く、そして最も重要な壁です。

• 居室内にカメラは設置できない。入居者様もご家族も「監視されている」と感じることに強い抵抗感があります。
• ペンダント型などのウェアラブル端末は、「管理されているようで嫌だ」という理由での装着拒否や、入浴時・就寝時の着け忘れが多く、いざという時に機能しないケースが少なくありません。

《Silver Shieldの解決策》 「Silver Shield」が越えるのは、このプライバシーという壁です。その秘密はカメラやマイクを一切使用しない「アンビエントセンシング」技術にあります。

壁のコーナーに設置された小さなセンサーが、微弱な電波（ミリ波レーダー）で室内の状況を把握。AIが人の位置や動き、姿勢を解析するため、映像や音声でプライバシーを侵害することなく、24時間365日の継続的な「見守り」を実現します。これは、入居者様の尊厳を守りながら安全を確保する、新しいケアの形です。

【第2の壁】 人的リソース。スタッフの負担を軽減し、ケアの質を高める

《現場の課題》 介護人材の不足が叫ばれる中、スタッフの皆様の負担は増すばかりです。

• 夜間など、限られた人員での定期巡回だけでは、訪室と訪室の間の空白時間がどうしても生まれてしまい、不安が残ります。
• 転倒事故の発見が遅れることによる重篤化のリスクは、スタッフにとって大きな精神的負担となります。
• 日々の記録業務やヒヤリハット報告の作成に時間が割かれ、入居者様と向き合う時間が削られてしまっています。

《Silver Shieldの解決策》 「Silver Shield」は、スタッフの目や足となることで、人的リソースの壁を乗り越えるサポートをします。

• 高精度な転倒検知と即時通知: 99%の精度で転倒を検知し、即座にスタッフのスマートフォンへ通知。発見の遅れを防ぎ、迅速な初期対応を可能にします。海外の導入実績では、転倒に関連する入院が40%削減されたという報告もあります。
• 活動の自動記録とデータ活用: 在室・不在、ベッドからの離床、睡眠パターンなどを自動で記録。客観的なデータは、ケアプランの見直しやご家族への状況説明にも説得力を持たせます。
• 既存システムとの連携: APIを利用し、多くの施設で導入されているナースコールや介護記録ソフト（例：「ほのぼのNEXT」など）との連携も可能です。使い慣れたシステムで情報を一元管理でき、業務フローを複雑にすることはありません。

これにより、スタッフは精神的な安心感を得て、より一人ひとりの入居者様と向き合う時間に集中できるようになります。

【第3の壁】 テクノロジー。未来を見据えた「予知・予防」への期待

《現場の課題》 テクノロジーの導入を検討する際、「今の課題解決」だけでなく「未来のケアにどう繋がるか」という視点も重要です。

• 事故が起きてから対応する「事後対応」だけでなく、事故を未然に防ぐ「予防」こそが重要だと感じています。
• 「この方は最近ふらつきが増えてきた」といったスタッフの経験則だけに頼るのではなく、客観的なデータに基づいた予防策を講じたいと考えています。

《Silver Shieldの解決策》 展示会で最も多くのご質問をいただいたのが、「転倒予知」機能についてでした。この期待に応えることこそ、テクノロジーが果たすべき役割だと私たちは考えます。

「Silver Shield」は、日々の活動データをAIが学習・分析し、将来的には転倒リスクが高まっている状態を事前に知らせる「転倒予知」機能の実装を目指しています（2025年末～2026年目標）。これは、ケアの質を「事後対応」から「予防」へとシフトさせる、大きな一歩です。日々の活動量や睡眠の質の変化といった微細なサインを捉えることで、科学的根拠に基づいたケアプランの立案を支援します。

まとめ：フジテックスと共に、一歩先のケアを実現しませんか？

「Silver Shield」の導入は、単なる機材の導入ではありません。それは、施設が抱える課題を解決し、

• 入居者様の尊厳とプライバシーを守り、
• スタッフの皆様の負担を軽減し、
• 施設全体のケアの質を向上させる、

ための戦略的な一手です。導入にあたっては、各種介護補助金の活用についてもご相談いただけます。

私たちフジテックスは、これまで多くの介護施設様とお取引をさせていただいた経験を活かし、製品の導入から既存システムとの連携、補助金の申請サポートまで、徹底的に伴走いたします。

新しい見守りの形にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。